学校日記

第60回卒業証書授与式 その14 「答辞」

公開日
2008/03/10
更新日
2008/03/10

学校行事・生活

「卒業生総代 答辞」
 木の芽がふくらみ、光に春の息吹を感じる今日のこのよき日、私たち191名は旅立ちの日を迎えました。
 只今は多くの皆様方からお祝いと温かい励ましのお言葉を頂き、誠にありがとうございました。
 3年前、しとしとと降る雨の中での入学式。慣れない制服に身を包み、期待と不安で胸がいっぱいでした。桜の花びらや雫をまとった傘の陰から、少し背伸びをして見上げたクラス発表。教室へ行けば知らない顔ばかりで心細く感じましたが、新しい友達を作ろうと少し緊張しながらも声をかけたことを思い出します。そして、この東部中学校の一員としての生活が始まり、これから3年間、いっぱい思い出を作るぞと心のなかで誓いました。
 何もかもが初めての1年生。
 4月、宿泊学習。クラス対抗のレクリエーションを通して、たくさんの友達を作ることができました。まだ名前しか知らない友達とも心の距離が縮まり、中学生になって初めての思い出の1ページとなりました。
 教科ごとに先生が変わる緊張感のある授業。小学生のときにはなかった部活動など、今までに味わったことのない経験に戸惑うばかりでした。
 中学校生活にも慣れてきた2学期には、初めての体育大会、文化祭が待っていました。先輩たちの姿を見て、私たちもあんなふうに輝きたいと強く感じました。
 毎日がドキドキ・ワクワクでいっぱいだった1年生は、あっという間に過ぎて行きました。
 一つ先輩になった2年生。
 2年生での大イベント、野外学習では郡上八幡へ行きました。春日井とは違い、とても寒かったけれど、自然に満ちあふれていました。
 みんなで協力した飯盒炊さん。
 火をおこすのも、ご飯を炊くのもとても大変でした。夕食を作るのに、何時間かかったことでしょう。でも、私たちの思いがいっぱいつまったカレーやなべの味は、なぜかいつもよりおいしく感じました。
 キャンプファイヤーでは、赤々と燃えるファイヤーを囲みながら、部活やエールマスターの工夫された出し物を見てたくさん笑いました。「一期一会」の火文字の中に友情の素晴らしさを実感しました。
 バンガローでの友達との会話、学年レク、貴重な経験をした体験学習、大自然の中で過ごした野外学習は、私たちの絆をより一層深めてくれた特別な3日間になりました。
 また、東部中初の職場体験に出かけました。元気いっぱいの園児と遊んだり、「いらっしゃいませ」と笑顔で接客したり、お年寄りの介護をしたり…。ほんの1日でしたが、普段はできない良い経験ができました。実際に働いてみて、自分の任された仕事に対する責任の重さを知り、1日を終えて家に着いた時には、疲れ果てていたのを覚えています。世の中で働く人や、私たちのお父さん、お母さんはとても大変だということを自分の身で感じました。
 そして、最終学年の3年生。
 2年生では、けじめがなく、だらけてしまった私たちでした。でも3年生では、行事を追うごとに私たちのパワーと団結力が2年生の時以上に良い持ち味として、発揮されました。
 1年生の頃から心待ちにしていた修学旅行。
ディズニーランドでは、退園時間ぎりぎりまで、思いっきりはしゃぎ、帰りには、大きな買い物袋にいっぱいのお土産をかかえ、ホテルに向かいました。部屋に着いたころには、もうヘトヘトでした。しかし、そんな疲れを忘れ、夜遅くまで友達と楽しくおしゃべりしたのを覚えています。
 次の日の班別研修では、東京という町にビックリしました。通勤時間の電車は、人が多く、降りたい駅で降りるのにもひと苦労。何度も迷いました。時間は、あっという間に過ぎ去りました。集合時間が近づいてくると、もっといろいろな場所を訪れたい、という思いをぐっとこらえて、お台場に戻ってきたのを覚えています。自分たちで計画し、行動する力を身につけ、日本の政治・文化の中心である東京を肌で感じることができました。
 9月、体育大会。
 去年は、2年生で大縄とび新記録を出した私たちです。
 今年は、自分たちが出した記録をぬりかえようと、どのクラスも燃えていました。クラスを越えて励まし合い、刺激し合い、毎日どこかのクラスが記録をぬりかえるたびに、何とも言えない緊張感と重圧が繰り返し心にのしかかりました。でも、負けずに努力を続けた結果、2クラスも新記録を出すことができました。私たちは、精神的に強さを得、励まし合う心の傷なの大切さを学びました。
 体育大会での勢いにのった私たちの気持ちは、そのまま合唱コンクールに向かって一直線でした。どのクラスもグランプリを目指し、放課後になっても、3号館には歌声が響き渡っていました。
 でも、上手になろうと思えば思うほど次々に問題が出てきました。どうしたら男女の息がピッタリ合うのか、強弱の表現の仕方、仲間割れや意見の対立。クラス全員で対策を考えましたが、なかなか自分たちが思っているようにはできません。そんな中。何よりもバネになったのは、他のクラスの存在でした。隣のクラスから聞こえてくる歌が上手くなっているのを聞くと、自分たちも負けてはいられないと練習に力が入りました。注意事項をいっぱいに書いた大きな歌詞カードがボロボロになるまで練習を重ねてきたことで、お互いに助け合う、家族のような温かいクラスになった気がします。
 そして合唱コンクール当日。
 出番が近づくにつれて、鼓動が速くなり、まわりのみんなの顔から笑顔が消えていくのがわかりました。結果は、全クラスが賞をいただくことができました。指揮者と伴奏者、そしてクラス全員が奏でるハーモニーはどのクラスもそれぞれの思いが伝わり美しく、今でも心に響き続けています。
 3年間頑張ってきた部活動。
 愛日大会目前、デュースを繰り返し、1点差で負けた悔しさ。二度とない数秒にかける緊張感と集中力。ここ一本での逆転シュート。延長戦を制して勝った喜び。一瞬一瞬のプレー。感じる試合の流れ。ときめく旋律。
 思い出はあふれるほど、私たちの胸の中によみがえってきます。そして、そこにはいつも仲間がいました。考え方の違いから、私たちは、よくけんかをしました。そして、よく泣きました。でも、リレーがチームワークであると教えてくれた仲間、自分のミスをカバーしてプレーに生かしてくれた仲間。試合に出ていなくても精一杯の声援で励ましてくれた仲間。調子が悪いとき、ケガをしたときに優しく声をかけてくれた仲間。
 私は一人じゃないんだという思いが、どんなに心の支えとなり、私たちに勇気をくれたことか。友達は宝物です。みんな、ありがとう。
 そして、この3年間、私たちは先生方に甘えてばかりでした。授業、部活、毎日の生活。私たちのために導いてくださっているのに反抗したこともありました。個性あふれる先生方のあの声、あの言葉、あの笑顔、わがままな私たちをいつも温かく見守ってくださいました。先生、本当にありがとうございました。
 そして、お父さん、お母さん。
 私たちはこんなに大きくなりました。色々心配をかけたこともあったけれど、そのたびに、正面から向き合ってくださったこと。支えて下さったこと。言葉ではうまく伝えられないけれど、本当は感謝の気持ちでいっぱいです。私たちはまだまだ学ばなければならないことがたくさんあります。これからもよろしくお願いします。
 在校生のみなさん、至らない私たちでしたが、支えてくれてありがとう。みなさんの力で、この東部中学校をますますすばらしい学校にしていってください。
 今、私たちはそれぞれの道へ歩き出そうとしています。今まで一緒になき、一緒に笑い支えあってきた仲間や中学校生活との別れを思うと、さみしさがこみ上げてきます。
 これから先、大きな壁にぶつかることもあるでしょう。また、辛いことだってたくさんあると思います。けれど、そんな時はこの東部中学校での生活、仲間たちのことを思いだし、未来に向かって力強く踏み出していきます。
 最後になりましたが、東部中学校の更なる発展と皆様のご多幸、ご活躍をお祈りし、答辞とさせていただきます。

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