学校日記

卒業生のみなさんへ 学校長式辞

公開日
2020/03/03
更新日
2020/03/03

学校行事・生活

 本日の卒業式での学校長の卒業生への式辞を掲載します。卒業生のみなさん、改めて心に留めてくれたら幸いです。

<式辞>
 温かな風がふきぬけ、桜の花のつぼみも新しい春の訪れを告げる季節となりました。
 ただいま、第72回卒業生として、卒業証書を手にされた202名の卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。これまで、たゆまない努力を積み重ね、9年間の義務教育課程を終えられた皆さんに、心よりお祝い申し上げます。
 さて、みなさんと過ごした2年間の日々の中では、いつも人としての素直さ、温かさをいたるところで感じ取ることができました。私が一番印象に残っているのは、修学旅行の班別学習です。多くの班が時間に間に合いませんでした。皆さんにとっては苦い思い出かもしれませんが、それでも皆さんは「遅れてすみません」と言い、必死に走りながらホテルに来ました。様々なトラブルがあってのことでしたが、間に合わないと分かっていても走る、素直に謝る、このことが本当の「最善を尽くす」という言葉の意味だと気づかされました。最善とは結果ではなく、その過程であり、結果が出た後も続くものだと。「温かさ、素直さは人間の一番の魅力」という言葉のとおり、東部中学校に穏やかな時間をもたらしてくれたことは、東部中にとっての大きな財産です。こんなすてきな財産を残してくれた皆さんに心から感謝します。ありがとう。
 4月から皆さんは、新しい路を歩み始めます。その路は一人ひとり違いますが、どれもすてきな未来につながる路です。そんな皆さんに、水泳選手の池江璃花子さんの言葉を送ります。
 「神様は乗り越えられない試練は与えない。自分に乗り越えられない壁はない」
 みなさんも知っている通り、池江さんはアジア大会で6つの金メダルを獲得し、今年開催される東京オリンピックでの活躍が期待されていました。池江さんも、自分自身の活躍をいつもイメージしながら、練習に励んでいたことでしょう。その彼女が突然の体調不良、「白血病」と診断され、闘病生活を余技なくされました。夢に描いたオリンピックでの活躍は、厳しくなったという現実を彼女はどう受け止めたか、それを考えるだけで心がとても痛むものでした。しかし、その一方で、前を向いて、今できることを精一杯頑張ろうとする姿に心うたれ、尊敬の念をも抱いています。
 みなさんにもこれから先の未来には、壁が立ちはだかることもあるでしょう。でも、きっと乗り越えられると自分を信じて立ち向かうことができるのなら、新しい路がこれまで以上に広く、長くなるものだと思っています。
 とはいっても人間ですから、プレッシャーに負けそうになることもあります。そんなときはいつでも東部中学校へ来てください。皆さんとの距離は少し遠くなるかもしれませんが、みなさんの輝かしい未来を願う気持ちはいつまでも変わりません。
 さて、保護者の皆様、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。お子様の成長を常に温かく支え来られた皆様の深い愛情があっての今日の姿だと思います。今日に至るまで、学校に対しまして、温かなお力添えをいただきましたことに感謝申し上げます。お子様の未来が希望にあふれ、輝かしいものとなりますよう、心からお祈り申し上げます。
 最後に、学年通信のタイトル「EVERGREEN」。この言葉は、3年前、皆さんが入学した時に学年主任の坂巻先生が皆さんに込めたメッセージです。いつまでも、新緑のように、陽を浴びて輝いていてほしいと。皆さんがこの思いをしっかりと受け止め、これからも新緑のごとく、さわやかで温かな風を吹き込む主人公として輝き続けてくれることを願い、式辞といたします。

       令和2年3月3日 春日井市立東部中学校長 浅野 薫史

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